セラミック活水器の問題点

今回は、磁気活水器と並ぶ活水器の二大スター、セラミック活水器について考えてみます。

狭義には、基本成分が金属酸化物で、高温での熱処理によって焼き固めた成形体を指して「セラミック」としていますが、解り易く言えば陶磁器であり瀬戸物であると考えてください。

最近では、シリコンのような半導体などの無機固体材料の総称としても用いられています。

活水効果については、セラミックから出る遠赤外線が水分子同士の結合を切断することによるとされていますが、これも活水の持続時間が長くはないことと、もう一つには塩素を飛ばしてしまうために、衛生面で問題が生じてしまいます。

もし、常に水を使用していたならば、水の停滞も一時的なものにとどまるために問題は起きにくいのですが、例えば旅行などで家を何日か空けていた場合、活水器付近では塩素が無くなってしまっているので、帰宅して蛇口をひねった途端、濁った水が出てきて驚いたというような話をよく聞きます。

余談ですが、私は自宅に活水器を設置する際に、設置を知り合いの工務店に依頼したのですが、以前嫌々設置した挙句、上記の濁りの問題が生じて散々な目にあったという理由で断られたことがありました。

詳細を伺ってみると、やはりセラミック活水器でした。

ここで、セラミック活水器の批判によく用いられる「セラミックは永久機関ではないのだから、遠赤外線を放射し続けて活水効果を与えるというセラミック活水器はインチキ!」という意見について触れておきたいと思います。

遠赤外線は炭素などの黒体が黒体輻射によりミクロンの電磁波を放出するのですが、セラミックが熱を放出し続けて周囲を暖めるので温度が上がる…といったものではなく、周囲から供給する熱を受けて“振動する”と解釈すると判り易いかと思います。

気温が15度であれば、15度の熱が供給され、それに応じた振動が起こる訳です。

これが超伝導が生じるような極低温に近づくにつれて、セラミックの効果も減少して行き、絶対零度(−273度)になると、理論上遠赤外線効果も無くなりますが、現実にはこんな超低温は自然界では起こりえません。

また、一般的に4ミクロンから14ミクロンの遠赤外線が人体に良い影響をもたらすと言われているのですが、遠赤外線は育成波長とも呼ばれ、雑菌の繁殖にも都合が良いため、雑菌の温床になる可能性があります。

更に、セラミックは多孔質である為、雑菌が繁殖するのに都合の良い構造となっています。(このことを利用して、嫌気性微生物を添加して水質浄化に役立たせようとする試みもありますが、これはBODなどの数値のみを基準にしていて、本来の水というものに対する理解が欠けているために、自然に還すべき状態を再現することは出来ないと私は思います。)

そして、多孔質の構造は、活性炭のような吸着作用を持つため、塩素なども吸着してしまいます。

日本水道協会(JWWA)では、給水用具の認証に関して、塩素濃度が50パーセント以上低下したセラミック活水器は認証の対象外としています。

また、、セラミックが充填されている活水装置には、1年に1回の清掃のメンテナンスが指示されています(日本水道協会発行『給水用具の維持管理指針』)。

銀を混ぜるなどした抗菌セラミックを使用することで対処しているメーカーもあるようですが、本末転倒な考え方でしょう。

活水器選びでは、以上のような問題を知っておいて頂きたいと思います。(ただし、充填タイプのセラミック活水器ではなく、取り出し洗浄可能なものは別です。私もペットボトルに入れるタイプで取りだし可能なものを自作して利用しています)。

また、「セラミック」を前面に出していない製品でも、セラミックが使用されているものがあります(例えばパイウォーターなどはセラミックボールが使用されています)ので、よく製品の構造をチェックする必要があります。

浄水器や活水器を買うときに限らず、買い物はよく品物を調べてから買うのが当然です。

販売員の説明を聞いて、感動のあまり衝動買いをしてしまうことだけは避けましょう。

「安物買いの銭失い」とはよく言いますが、高い物を買ってしまうと、失う銭の額も大きく、手痛い損失になって財布を直撃します。

時に塩素以上の打撃を受けるかもしれませんので、注意しましょう。

2007/03/18

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