デトックスを笑う

いつの頃からか、毒出しを謳う「デトックス」という怪しげな健康法(?)が目に付くようになりました。

日常の生活の中で様々な有害物質が体内に取り込まれ、一部は排泄されずに蓄積されていくのは事実ですから、このデトックスも中々良さそうな気がしますが、肝心の中身のほうは、実にお粗末なものばかりです。

それでも、女性を中心に人気を集めていて、それなりの需要が存在するのは、多くの有害物質は脂溶性で脂肪に蓄積されるために、「ダイエット」と絡めてこのデトックスが宣伝されていることと無関係ではないのでしょう。

デトックスと言っても方法や理論は様々で、主流派といってよいサプリメントやハーブティを使うものから、断食や大掛かりなエステもどきの機械を使用するものまで沢山の種類がありますが、医学統合研究会では、このデトックス療法のほとんどが「危険」かつ「有害」なものであると考えています。

それは、これらの療法が「効果が無い」からではありません。

むしろ「効果があるゆえ」の反作用が問題であると言いたいのです。

例えば、デトックス療法では有害物質の象徴として、重金属が槍玉に上げられることが多いようですが、ミネラルの中には人体に必要なものもあるわけで、このような重金属を強力に排出する方法は必要なミネラル分まで排出し、ミネラル欠乏症を引き起こします。

色々調べてみましたが、世に蔓延るデトックス療法でこれらの問題を解決する理論を持ち合わせているものは非常に少ないことが判りました。

急激な変化を引き起こすものは決して健康に寄与するものではありませんし、まして万人に薦められるものではありません。

当会では、良質なお水を使った水飲み健康法(重金属や環境ホルモンの排出を促します)とファイトケミカルの力を借りた、緩やかなデトックスを推奨するものです。

特別な問題を抱えている人が、何らかの解毒療法を受けることが必要な場合もあるでしょうが、それらはしっかりした知識を持った専門家の下で行われるべきであり、そこらの健康食品の販売員や、エステのお姉さんの指導の下に行われるべきではありません。

それに、デトックスが基本的に外邪の思想を基にしているのも気にかかります。

その毒を取り込んだ自らの生活習慣に対する反省が全く見られないのです。

普段、毒ばかり取っていて生活習慣を改めずに、流行りのデトックスで気楽に体質を改善しようとはいかにもインスタントな発想をする現代人ならではと言えるでしょう。

髪を真っ金々に染めた若い女性が、マクドで食事を済ませた後、タバコをふかしながらデトックスを売りにするエステサロンに入っていくところを想像すると、実に滑稽な映像が脳裏をよぎらないでしょうか?

それ以前に、何の効果も無い方法が、気休めにしては法外な値段で氾濫しているのは大きな問題で、年明けに(2007年)週刊ポストにすっぱぬかれた足湯(フットバス)の記事は、その象徴でした。

足から出る毒素によって、足をつけたお湯が変色するというのですが、実際には金属と食塩水の化学反応に過ぎず、毒出しでもなんでもないイカサマだったのです。

足から肉眼で判別できるほどの毒素が短期間で排出されるなどというのは常識的に考えて怪しげな話ですが、その程度のものにすら疑問を持たない人が大勢いるのですから、情けない話です。

もしかすると、かような人の脳細胞(脂肪に富んでいます)には凄まじい毒素が蓄積されているのでしょうか?

2007/04/14

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