実用遠赤外線  高田 紘一 他著

昔は治療器の作用原理として「遠赤外線」が持て囃されましたが、現代ではセラミックとの絡みで活水器が販売されたり、岩盤浴や様々な健康グッズなど「遠赤外線」を謳った製品が出回っています。

遠赤外線を解説した本も沢山出版されていますが、生真面目な学術書は別として、健康との絡みで遠赤外線を扱ったものになると、途端に書籍としてのクオリティがガタガタになり、読むに耐えない本ばかりであるのは嘆かわしい限りです。

本書『実用遠赤外線』は、スッキリ納得させてくれる遠赤外線関連の書籍ということでご紹介することに致しました。

私自身も、本書を読んで得られたものは大きく、時々辞書代わりにお世話になっています。

一見すると専門書のようで非常にとっつきにくい印象を与えますが、読んでみるとそれほど難解な内容でもないので、高校生レベルの理科の知識があれば読み進めることが出来ると思います。

また、オカルト的な遠赤外線ビジネスにもきちんと批判がなされていて好感が持てます。

「実用遠赤外線」とあるように、遠赤外線を様々な分野に応用しようとする試みと、その試みに対するアドバイスも記載されており、遠赤外線ビジネスに関わろうとする企業にも有益な示唆を与える本と言えるでしょう。

当然、実用的にはセラミクスを応用しようという所に行き着く訳で、医学統合研究会の立場とは相容れない面もあるのですが、天然鉱物の放射スペクトルと、粉末を焼成して加工したものの放射スペクトルとは同一ではなく、天然鉱物をそのまま用いたものの方が、様々な点で良い結果が出ることも述べられています。

今日の健康産業を鳥瞰する上で、遠赤外線は避けては通れない分野ですが、本書を通じてその正しい概略を掴むことが出来るでしょう。

問題は、この本の異常な価格で、7万8千円という恐怖すら覚える価格設定がなされていることです。

たしかに装丁もイカツイ本ではありますが、せいぜい2万円位が妥当な値段だと思うけどなぁ〜〜・・・。

2007/06/01

トップへ