菜食より準菜食に

結論から言って、健康のためという理由で、厳格な菜食主義にする必要はないでしょう。

というよりも、健康という観点から考えれば、むしろ止めた方が良いと言えます。

宗教的な理由がある場合を除いて、動物性食品も限度を超えなければ、健康生活を送る上で、有益な面があります。

野菜の農薬が心配だという人は少なくないようですが、生産性を最重視した現代の畜産システムにおいては、供給される肉類もかなり汚染されていると考えるべきですし、魚貝類も相当に汚染されていますから、どちらかなら無農薬でなくても野菜を多めに食べる方が望ましいと言えます。

W・プライス博士の名著『食生活と身体の退化』でも、完全菜食で健康的な部族はいないことが述べられていますし、大工原弥太郎先生の『明るいチベット医学』でも、厳格な菜食生活を続ける僧侶に健康被害が多く見られるという話が紹介されています(厳しい気候風土のチベットでは野菜が育ちにくいため、肉食よりも菜食の方が高級食なのです)。

野菜の汁だけで生きている(健康的に)という人もおられるようですが、それは極めて例外的なケースであって、だれにでも真似出来るというものではありません。

ところで、宗教的道徳的な理由で菜食主義をしている人の中には、動物性の食品を一切口にしない方がいる反面、牛乳や卵はOKという人もいます。

そういう人の場合「殺生」が重要なポイントらしく、牛乳は「牛を殺しているわけではない」からOKで、卵は「生まれる前の段階であるから殺生に当たらない」という理由で構わないのだそうです。

どちらにしても、一般の人はあまり神経質にならずともよいでしょう。

「食べ物への感謝」

宗教的なことをいえば、これが一番大切です。

健康的な食事のために菜食にチャレンジしたい方は、三食の食事の内、どれか一食から動物性食品を排除してみるとか、動物性食品が無くても美味しく感じるようなレシピを研究してみるといった工夫が、長続きさせるコツだと思います。

食養生やベジタリアン向けのレシピを紹介した料理本には色々なものが載っていますから、よく研究されれば十分に美味しいメニューが見つかると思います。

「菜食」と聞いただけで、「玄米に菜っ葉」という素っ気ないイメージを浮かべる人は少なくありませんが、決してそんなことはありません。

管理人は以前、「ヴィパッサナー」という原始仏教の修行に参加したことがありましたが、そこでの10日間の食生活は完全に動物性食品は口にしなかったのですが、非常に工夫がなされた美味しい料理ばかりでした(スパゲティやカレーも出てきました)。

美味しく食べられる菜食なら、何も文句はありません。

2007/02/19

トップへ