「3秒集中」記憶術 友寄英哲 著

円周率の暗記に異常な情熱を燃やす友寄英哲先生の著作。

円周率暗唱のギネス記録を三度も塗り替え、最終的には4万桁の暗唱に成功された友寄先生は、やはり日本の記憶術の最高峰だと思います。

その後、別の日本人により友寄記録は塗り替えられましたが、この分野にこれほどの注目を集めるきっかけを作ったのはやはり友寄先生でしょう。

私が友寄先生に魅かれるのは、先生が決して“記憶バカ”ではない点です。

長年、ソニーでサラリーマンをされ、仕事を疎かにする事無く、円周率暗記という途方も無い作業を続けてこられたその姿は、求道者のようにすら思えます。

決して引きこもって記憶術に取り組まれた訳でなく、普通の社会人として生活する合間に、この気の遠くなる“行”を積み重ねてこられた事に畏敬の念すら覚えます。

大抵記憶術の本は、「私が長年の研究を経て開発云々…」などと銘打っているクセに、中身はどれも似たような物ばかりで手にする度にガッカリしますが、この本は少し違います。

医学統合研究会のHPでこの書籍を取り上げたのは、この本が単なるテクニックの指南書に留まらず、能力開発の中に記憶術を位置づけ、さらには食養生に繋がる話題にも言及しているからです。

正直言って、記憶術そのものは単なるテクニックにしか過ぎません。

それ自体が頭の働きを良くするものではありませんから、頭の悪い人が使おうとしても、どういう応用が出来るかすら判らないでしょう。

しかし、この本で友寄先生は呼吸法や瞑想法も使い、集中力を高める方法なども包括的に取り入れて、能力開発に繋がるように紹介されています。

安価で入手もし易い書籍ですので、ご一読をオススメします。

2007/06/18

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