不妊治療 食事と生活改善  豊田一 著

以前、漢方治療の方面からの不妊治療を扱った寺師睦宗先生の本をご紹介しましたが、今回も同じテーマを扱った本をご紹介しようと思います。

寺師先生の本は、不妊症の漢方治療の紹介に重点が置かれている為、実際に不妊に悩むご夫婦がすぐに実践できるような内容ではありませんでしたが、今回の『不妊治療 食事と生活改善』は、漢方治療だけでなく、食養生から水養生、電磁波の問題まで幅広く扱った好著で、読んだ其の日から実行出来る生活改善の方法が沢山詰まっています。

言葉も平易簡明で、若いご夫婦でも無理なく付いていけると思いますし、何よりバランスの良さが魅力です。

食養生はマクロビオティクを重視されていますが、さすがに中医学を真面目に学ばれた先生だけあって、問題点もきちんと説明し、桜沢原理主義者の食養生とは違い、良心的な配慮が為されています。

不妊をテーマにした養生法の本で、この本ほど良い本(書籍の価格や平易さなどトータルのバランスとして)は中々無いのではないでしょうか?

もっとも、不妊をテーマに掲げているとは言え、この本の中で説かれている養生は極めて常識的です。

ということは、本書は不妊に悩むご夫婦だけでなく、一般の人が養生の基本を学ぶにも最適だということです。

また、不妊を扱った本書が、一般の養生法の解説書として優れているということは、如何に現代の不妊症の多くが、単なる不健康に由来するかを物語ると言っても過言ではないでしょう。

東洋医学の解説では、医学統合研究会の見方とは異なる箇所があるのですが、それでも、石原某氏のインチキ漢方とはベースからして全く違います。

それもそのはず、著者の豊田一先生は、あの『漢薬の臨床応用』の共訳者のお一人でした。

健康番組にも、これくらいマトモな先生に登場して欲しいものです。

2009/05/11

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